コラム@ミャンマーの漆

箔絵 shwei-zawa 文: 松島さくら子

箔絵(shwei-zawa)

 パガンの漆器工房では、漆器制作の工程を見ることができる。どこの店も英語を話す案内がつき、制作の手順を説明してくれる。盆、盒子、コースター、カップ、椀、パネルなどに金箔を施した箔絵漆器が作られている。ニューパガンのU Ba Niengという漆器工房にて、箔を貼る作業を見ることができた。

 黒漆塗りの上に、箔を貼り付けないで黒を残したい部分に、水性のニームの樹脂に黄色い顔料を混ぜたマスキング液を塗っておく。細い線や細かな表現まで細い筆を使用し描いている。乾燥後、摺漆をして(漆を使用しない場合もある)、乾かないうちに金箔を貼り付けけるのだ。

 金箔はマンダレーで作られたものを使用する。箔は5cm角程度の日本より小さなもので、紙にあかしてある状態のものを、ハサミで文様の大きさに切って、指で押さえつけながら、貼り込んでいく。

 一日ほどおいてまだ完全に乾く前に水にくぐらせ、マスキング部分を溶かし、柔らかい布で流すと、見事!黄色いマスキング剤で描いた文様がくっきりと黒く剥がれ、黒と金のコントラスト鮮やかに浮かび上がってくる。後に室で十分乾燥させる。線彫りを行ってから箔を貼る場合もあり、文様に奥行きがでるようだ。

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haku2.jpg金箔を貼っているところ。ハサミでチョキチョキ切って張り込んでいく。

haku4-1.jpg箔を貼って、一日ほどたったものを水で流していく。haku3.jpg余分な箔を流したもの。くっきりと黒と金が浮き上がってくる。haku1.jpg左がマスキングしたもの、中は箔を貼った直後、右は余分な箔を洗ったもの。